半年以上の入院生活で、すっかり弱ってしまった父が、退院から12日目。ものすごいスピードで回復しています。
まったく、あの入院はなんだったんでしょう。
そもそも、入院当初多くの方から、
「入院すると弱っちゃうのよ。うちの父も入院して一気に衰えたの。」
と言われました。
入院すると状態が悪くなる
っておかしくありませんか!?
- 父の入院のきっかけはころんで圧迫骨折したこと
- 嚥下機能の回復を願って大学病院に転院
- 栄養が大切!
- 大学病院は3か月以上いられない
- 血液検査の結果が良くなり胃ろうの手術
- 退院後も栄養とリハビリ
- ゼリー飲料などを飲ませてみた
- 母がお弁当を食べさせてみたら・・・
- たんぱく質をしっかり摂って筋肉がついてきたから
- 韓国流リハビリの情報をもらっていたから
父の入院のきっかけはころんで圧迫骨折したこと
昨年7月半ば、自宅で転倒して圧迫骨折になり入院。
今思えば、入院させずに自宅療法すればよかったと悔やまれます。
若い頃には身長172cmだった父なので、
とてもトイレに連れていけない。
病院なら看護士さんがトイレに連れていってくれるから。
と思って入院をお願いしました。
ところが入院してみたら、即おむつにされていました。
そして、寝たままご飯も食べさせてくれる。
寝たまま食べたのもいけなかったのか、すぐに肺炎になり、誤嚥性肺炎ということで食事がストップになり、禁食となりました。
その後、最低限の点滴だけでどんどんやせていき、
2週間もたたないうちに
「胃ろうの相談をしますので、胃腸科の予約取ります。」
と言われました。
嚥下にリハビリもほとんどないのに、すぐに胃ろうの話!
とんでもない!
入院前は普通に食べていたのに!
嚥下機能の回復を願って大学病院に転院
胃ろうなんてとんでもないと、あきられきれずに思い出したのが夫の同級生が、昔NHK特集で
「口から食べ物を食べることが大切」
というのを病院で実践していた姿でした。
夫は亡くなっていたけれど、その先生が勤務されている病院に電話して助けを求めたところ、受け入れてくださるとのこと。
その後は准教授がずっと、親身に診てくださったのですが・・・。
結果だけ言えばひどい状態になってしまいました。
3か月間ほとんど寝たきりで体重は38kgに!
大学病院は悲惨なところでした。
ずうっと寝たきりでほとんど動かず、動かないと人間はほんとうに衰えるのですね。
血液検査の結果もどんどん悪くなり、このまま命がなくなるのではないかと思うほど衰えてしまいました。
体重はなんと38kgに!
栄養が大切!
ということを研究されていて、世界的権威で、海外の学会でも理事を務めるほどの方ということですが、実際には、父はたいへんひどい状態に置かれ、信じられないほど衰えてしまいました。
大学病院は3か月以上いられない
そして3か月が過ぎ、大学病院には3か月以上いられないとのことで、転院となりました。関連病院も勧められましたが、自宅からますます遠くなってしまうため、地元の、以前夫が勤めていた病院に入れてもらうことにしました。
地元の病院で栄養をたくさん入れてもらうようになり、父はしだいに回復してきました。
私はとにかく毎日お見舞いに行って、リハビリを続けました。
父は栄養失調でふらふらしていたけれど、だいぶ歩けるようになりました。
スクワットも10回3セットをらくらくこなせるまでになりました。
血液検査の結果が良くなり胃ろうの手術
そして、やっと胃ろうの手術ができるまでに血液検査の結果が改善され、2月の初めに胃ろうを手術を受けました。
手術後、しばらく寝ていたせいか、久しぶりに起きあがった父は以前にもまして、ふらふらになってしまい、やせこけていました。
胃ろうができてからは、毎日父を外出に連れだして栄養をたっぷり入れました。
病院の栄養は1,200kcalしかないのです。
体の大きな父が、その栄養で足りるわけがありません。
素人でもそう思いますよね!!!!!!!!
今はネットでなんでも手に入ります。
胃ろう用のセットなども。
そこで、外出許可が出ているので、近くの公園などでたっぷりの栄養を入れ続けました。
あまりにやせて、立っていてもふらふら。
靴までぶかぶかになるまでやせてしまった父でしたが、少しずつ元気が出てきました。
「力がみなぎるのがわかる。」
「体が楽になってきた。」
という言葉とおり、みるみる顔色も良くなっていきました。
退院後も栄養とリハビリ
退院後は、以前から通っていたデーサービスにも通い始め、とても楽しそうです。
以前、すらすらできたスクワットができなくなってしまいましたが、それでも、筋トレも少しずつしています。
もちろん、たっぷりの栄養を入れています。
医師処方ラコール
朝 400kcal
昼 600kcal
夜 400kcal
この他に、プロシュアという高カロリー高たんぱく、高栄養素の含まれたものを1日2個
プロシュア 280kcal * 2
さらに SAVAS をスプーン5杯くらい。
SAVAS 約120kcal
2,000kcal に足りるか足りないかというところで、口から食べているのに比べたら、まだ少ない量だと思います。
ゼリー飲料などを飲ませてみた
筋肉は、プロテインをしっかり摂って筋トレを続ければついていくことがわかります。ここは、だいじょうぶ!
問題は食べること!
絶対に食べられるようになってほしい。
もともと、食べることの大好きな人です。
食べる楽しみって人間にとって大きなものですよね。
近い将来、孫の結婚式のためにタイに行って、タイ料理を食べたいという願いも持っています。
でも、ゼリーなどを飲ませてみても、のどに残っていて、なかなか呑み込めません。
お口の中をきれいにして、肺炎にならないようにと気をつけて一口飲んでみますが、なかなかうまくいきません。
でも、そうだ!
食べる楽しみなら、口にふくんでもぐもぐして呑み込まずに吐き出してしまえばいい!
と思いついて、焼肉を一切れお口に入れてみました。
かんでみて吐き出したのですが、かむのも疲れた様子。
母がお弁当を食べさせてみたら・・・
昨日はデーサービスのない日のため、自宅でくつろいでいたんです。
母がお昼のお弁当を食べ始めたので、
「ちょっと食べさせて、もぐもぐしたら吐き出させて。」
と頼んでおきました。
すると父は吐き出さずに、どんどん食べてしまったのです。
「もっと、もっと。」
とものすごい食欲で、お弁当の半分くらいを食べてしまいました。
飲み込む機能がまったくない
と言われていたのに、食べられたんです。
とても、とても嬉しいことでした。
でも、心配なのが誤嚥性肺炎。
隣で寝ている父が、たくさん咳をしているのが心配です。
だいじょうぶかな。
肺炎になってしまってないかしら。
肺炎になって入院なんかしたらたいへんなことになります。
また、もとの木阿弥。
たんぱく質をしっかり摂って筋肉がついてきたから
嬉しくて息子に連絡したら、
「タンパク質をしっかり摂って、筋トレもやったから、筋肉がついてきたんだと思うよ。」
と、すぐに返事がきました。
そして、相談にのっていただいた韓国の情報通の方によくお礼を伝えると言ってきました。
そう。韓国の病院の事情を、息子に聞いてもらっていたんです。
すると、韓国で病院のベッドが足りないから長期入院なんてさせてもらえない。
とにかく、どんどん栄養を摂らせて、おなかがぱんぱんになるまで食べさせて、ものすごい勢いでリハビリをさせるのだそうです。
理学療法士はリハビリの方法を教えるのが仕事。
実際に、一日中リハビリをするのは患者さん。
たいていは介護の人をつけて、一日中、できるだけ多くリハビリをするのだそう。
そして、理学療法士は、
「昨日は何時間リハビリしましたか?」
というように声をかけてくるのだとか。
1日1万円の介護の人を雇う患者さん側もたいへん、
利益にならないリハビリのお年寄りを長く病院に置いておいても病院も負担。
というわけで、どちらも一生懸命。
必死でリハビリをして、どんなに長くても1か月くらいで改善して退院していくのだとか。
父のように体重38kgまで落ちるなんて考えられない。
そんなことになったら、虐待だと訴えられてしまうし、すぐにデモが起きるそうです。
そういえば、韓国ドラマ見ていても、韓国ではしょっちゅうデモが起きていますね。
でも、まぁ確かに、きちんと栄養を入れてくれなくて体重38kgにしたのは虐待みたいのものだったと、私も思います。
韓国流リハビリの情報をもらっていたから
とにもかくにも、息子から韓国の病院のリハビリ方法を聞いていた私は、たくさん栄養を入れて、できる限りリハビリをさせてきました。
退院後の父は、みるみる元気になって力もついてきました。
最初は車に乗るのも必死。
うまく車のシートにおしりが乗らずに、はさまれたかっこうになって、ひどいことになったことも・・・。
でも、今はらく~に乗れるようになってきました。
ものすごい変化です。
この調子で、ぐんぐん元気になってもらいたいです。
明日もどんどん運動させるぞ!