かわいい赤ちゃんが生まれる幸せ。
幸せと同時に、新米ママは初めてのことで、たいへんなことがいっぱいあります。
私も、ほんとに何もわからない中で、手探りで育児をしていました。
片方しかおっぱいが出ない!
初めての育児で、一番悩んだのが授乳。
なぜか、片方しかおっぱいが出なかったんです。
理由はわかりません。
自分が生まれたてのときに、乳首にちょっとできものがあったのをその時の産婦人科医がメスを入れたので、乳腺が切れたのかも。確かに、乳首に小さな傷が残っています。考えられるのは、その点のみ。
「おっぱいが片方しか出ないと母乳が足りないかも。」
私は真剣に悩みました。
なぜかわかりませんが、絶対に母乳でないとだめ!と思い込んでいました。毎日、悩んで悩んで、ミルクを足したり、これでいいのかと自問したり・・・。出産直後の新米ママは、ナーバスになっていて、涙があふれたりもしました。
そんな私を救ってくださったのはボランテイアの団体。
母乳育児にしたいけれども悩んでいる方に、私がどうやって這い出せたのか、ぜひ知っていただきたくて、ママのためにもベビーのためにも元気になっていただきたくて、今この記事を書いています。
片方だけでも完全母乳は可能!悩まなくてだいじょうぶ!
悩んでしまうママへ。だいじょうぶだから。
例えば、YAHOO知恵袋でこんな質問を見つけました。
母乳から完ミへ。
母乳育児を頑張れなかった自分を今でも責めてしまいます。
「自分を責めてしまいます」というお気持ち。痛いほどよくわかります。「ちょっと母乳が足りないから、ミルクを足してるの。」と、深刻にとらえず明るいいママさんたちも大勢いらっしゃいます。でも、どうしても「母乳でなくては」と思ってしまうママたちもいるんです。
桶谷式の助産婦さんのところに連れて行ってもらった
日本ではとっても有名な桶谷式。
「母乳をスムーズに出すマッサージ」として知られています。
乳腺炎にかからないような処置などもしてくれて、多くの新米ママさんがお世話になっています。全国に330ケ所もの相談室があるそうです。
夫が、知り合いの助産婦さんに相談してくれて、少し遠かったのですが桶谷式相談室をしている助産院に連れて行ってくれました。
その方は、包み込むように温かい方で、笑顔でやさしく、
だいじょうぶ、だいじょうぶ。
片方のおっぱいでもだいじょうぶだから。
と言ってくださったように思います。
とても気持ちが落ち着いたことは良く覚えていいます。
「でも、桶谷式ってマッサージに通わなくちゃいけないのでは・・・。」
と思い込んでいた私は、おっぱいが足りないのでは、という不安から抜けきることができなかったんです。
ラレーチェリーグに救われた
そんなある日、突然1本の電話がかかってきました。
「ラレーチェリーグの者です。」
「突然のお電話でごめんなさい。お手紙をいただいたので。
お手紙を読ませてもらって、これはお返事を差し上げなければと、お電話番号を調べさせてもらいました。」
え?
わざわざ電話番号を調べてまでお電話くださるなんて、なんて親切な。それにしても、どうやって電話番号がわかったのかしら?
突然のことでびっくりしました。
そう、私はある本の中に紹介されていたラレーチェリーグという団体あてに、母乳育児について悩んでいる旨の手紙を出していたんです。
『 母乳このすばらしい出発 / ラ・レーチェ・リーグ / メディカ出版』という本です。
今ではもう絶版になってしまったみたい。そのころの私は、母乳に関する本を読み漁っていました。どこかに答えがあるのでは、と必死だったんです。
このラレーチェリーグとは、アメリカが母体のボランテイア団体。しっかりした訓練を受けたボランテイアによって運営されています。↓
今ではHPもあるし、メールも使えるし、便利な世の中になりましたね。当時は、メールもない、携帯電話もない。呼び出しにはポケベルを使っていた時代です。
よくわからない団体との連絡ってどうすれば良いのかわかりませんでした。
まさか、向こうから連絡してくださるなんて。
ラレーチェリーグの方は、電話を通して、優しく、でも力強くこうおっしゃってくださいました。
「おっぱいが片方しかなくても、全然だいじょうぶなの。心配はいらないわ。
双子を片方のおっぱいで育てたお母さんもいるんですよ。もちろん、ミルクはあげてないのよ。」
他にもいろいろと励ましてくださったと思います。そして、
困ったことがあったらいつでもお電話くださいね。
自信を持ってね。
と言ってくださり、私は救われました。
赤ちゃんが欲しがるだけおっぱいをあげていれば、赤ちゃんにあった量のおっぱいが出るの。ただ、それだけ。
それからの私は、悩むことなく、リラックスして母乳育児をすることができるようになりました。幸せな時間を持つことができるようになり、心より感謝しています。
断乳は自然に任せる
ところで、ラレーチェリーグでは、基本的に強制的な断乳をすすめていません。子供が自然におっぱいから離れるまで、しっかりおっぱい育児を楽しむというコンセプトを持っています。
この方法に従っていたので、息子が3歳くらいまでおっぱいを飲んでいました。ぺらぺらおしゃべりもできる年齢です。この時期はおっぱいから栄養を摂るわけではありませんね。母子の絆です。
2歳だった息子は、おじいちゃんおばあちゃんに遊びに連れて行ってもらって帰りが遅くなったときに、
「ああ、おいしいおっぱいが飲みたいなあ。」
と言ったそうです。のどが渇いていたのかな。
娘が何歳で断乳したのかはまったく覚えていません。ほんとうにいつの間にかなので・・・。でも、保育園に入れた2歳のときは飲んでいました。幼稚園に入った3歳の時はもう飲んでいませんでした。
娘には、授乳のときのこんな思い出があります。子供には「かわいい」って言ってあげたほうがいい、と何かの本で読んでいて、(器量がよくても悪くても、かわいいって言ってあげなさいと書いてあったんです)おっぱいを飲んでいる娘の顔を見ながら、
「○○ちゃんて、ほんとにかわいいね。」
と言ってあげると、娘はおっぱいを飲みながら、
「うん、うん。」
と返事をするんです。返事をしながらおっぱいを飲んでいるんです。その様子を見ていると、母親である私の中にも赤ちゃんを「かわいい」と思う気持ちが湧いてきます。ホルモンが出てるんですよね。
オキシトシンというホルモン。
別名はしあわせホルモン。母親に幸福感を与えてくれるホルモンです。
ラレーチェリーグの集いに参加したときのこと
息子が9か月くらいのときかな?
東京でラレーチェリーグの集まりがあって参加しました。
potluckが何かわからなかった
その時は、はがきで案内がきたんです。
お料理はpotluckでと書いてありました。英語の手紙だったんですよ、確か。
このポットラック。いくら辞書を引いて調べてもわかりませんでした。そこで、手ぶらで出かけて行きました・・・。
potluckって、お料理の持ち寄りのことだったんですね。
出かけた先は、セレブな外国人の方のお宅。
部屋の隅に寄せたテーブルには、たくさんのお料理が。参加される方々が、手作りしてくださったものです。お料理の横には手書きのレシピも添えてあって、自由に持ち帰れるようになっていました。
お料理が気に入ったら、レシピをもってかえって自宅で作ることができるんですね。素敵な習慣です。
何も持っていかなかった私なんですが、たくさんごちそうになってしまいました。ものすごくおいしかったです。ほんとうにいろいろなお料理とデザートがありました。いちごババロアがおいしかったの、よく覚えています。ダイナミックにいただきました。
ベビーシッターが充実
何もかもこれがアメリカ式、と思うような世界。
大きな子供たちが、責任感を持ってベビーシッターを引き受けてくれています。
わが子はたった9か月くらいの時。母と子だけの生活しかしていなくて、子供のめんどうを誰かに見てもらうなど、考えられないことでした。
ところが、ベビーシッターの男の子は、こんな小さな赤ん坊の息子でも、
「自分が見ているからだいじょうぶ。」
と言うのです。
息子は、新しいおもちゃや魅力的な世界に夢中で、母親のほうなど見向きもしません。夢中になって遊んでいます。まだはいはいしかできない年齢なのに。びっくりです。
そこは、当時雑誌やTVでしか見たことのないような、カラフルなアメリカの家具やおもちゃでいっぱい。中庭には、大きなハウスのおもちゃなどもあります。
メイドさんもいました。
息子が眠くなったら、メイドさんが子供部屋に寝かせていいと言ってくださいました。2階の子供部屋も映画の世界のように素敵。トイストリーに出てくるような子供部屋そのものです。
子供部屋にはバスルームもついていて、そこに置いてあるタオルや小物もカラフルでかわいい。
ものすごくカルチャーショックを受けた訪問となりました。
皆さんが、体験談などを語ってらしたと思いますが、すべて英語であんまり覚えていません。でも、楽しい滞在だったことは確か。みなさん、母乳育児を、とってもラフに楽しまれていました。
母乳育児で悩まないで
巷の母乳が一番という情報を読み、「私は母乳が出なくて!」と悩んでいる方がいらしたら、ぜひラレーチェリーグにご相談されてみてはいかがでしょうか。
とてもとても自然に、楽しく母乳育児が行えるようになります。気持ちがとても軽くなります。世界が変わると思います。
病気が原因で母乳育児を止められている方などにも、医学的なアドバイスをくださいます。例えば、お薬を調整して夜間だけ母乳にするなど・・・。医師の監修のもとに運営されていて、信頼できる機関だと思います。
今はHPもありますし、メールもできるし、良い時代です。
母乳育児で悩んでいるママは、とってもナイーブになっています。どうか周りの方が理解してくださるように、ということも願ってやみません。
★ラレーチェリーグはこちらです ↓ ★
ラレーチェリーグのキャッチフレーズは「がんばるママをひとりにしない」
あたたく思いやりにあふれた言葉です。
子育てって、とってもしあわせな時間をくれるものですね。